ケインとアベル / ジェフリー・アーチャー

今日も本。

ケインとアベル (上) (新潮文庫)

ケインとアベル (上) (新潮文庫)

150万部を売り上げた、伝説のミリオンセラー小説。ポーランドの孤児と、ボストンの名家の息子。宿命のライバル同士の絡み合う運命――。

1906年ポーランドの片田舎で私生児として生れたヴワデクは、極貧の猟師に引きとられた。時を同じくしてボストンの名門ケイン家に生れたウィリアムは、祝福された人生を歩み始めた。ドイツの侵攻で祖国も肉親も失ったヴワデクは、数奇な放浪の旅の果て、無一文の移民としてアメリカに辿りつき、アベルと改名した。「三作目が勝負」と明言した著者が、満を持して発表する大作。

ケインとアベル 下 (新潮文庫 ア 5-4)

ケインとアベル 下 (新潮文庫 ア 5-4)

とにかく死ぬほど面白い! 一気読み必至。 ケインは頭取に、アベルはホテル王に。戦いの火蓋は切って落とされた!

ずば抜けた商才と頑張りで社会の底辺からのし上がったアベルは、全米に拡がるホテル・チェーンを作りあげた。一方、出世コースを突き進むケインは、その確かな判断力を認められて大銀行頭取の地位をつかんだ。ホテル王と銀行家、ポーランド移民と名門出のエリート――いずれも典型的といえるふたりのアメリカ人の、皮肉な出会いと成功を通して、20世紀のアメリカ史が甦る大ロマン。

大河・娯楽小説。
なんか、山崎豊子シドニィ・シェルダンを思い起こしてしまった。アメリカとポーランドで生まれた二人の子供。境遇の違う二人の人生が、やがて交わり・・・。この二人が死ぬまでを描く。

アベルがケインを憎むのは、アベルが直接なにかをされたわけではなく、恩氏と言えるホテルオーナーが、ケインの「銀行」に融資を断られ、自殺したから。うーん、逆恨みな気がするが。

長い期間の確執があるようでいて、直接「対決」したのは2回だけ?
航空会社の株の話と、頭取を退任させたときと。

お互いの息子と娘が駆け落ち、
数十年前、若きアベルを窮地から救った(とてもアベルに有利な条件で融資した)のは、若きケインだった、は、もう、完全に、先が読めた話で、べたべた。

とはいえ、次から次へといろんなことがおこり、読者をあきさせないプロットで一気に読めて、楽しい娯楽小説でした。